適正株価を解き明かす!EPSとの関係性を徹底解説

藤沢雅人
藤沢雅人

【投資】【株価】【企業価値】

株の世界に足を踏み入れたばかりのあなた、こんにちは!株価が上がれば儲かる、とは分かっているけど、「一体どうやって株価が決まるんだろう?」と疑問に思っていませんか?

その答えの一つが「適正株価」という概念です。適正株価とは、企業の将来的な収益力などを考慮して算出された、その企業の株価が「あるべき」値のこと。まるで株価の目標みたいなものです。

そして、適正株価を算出する上で重要な指標の一つが EPS(一株あたり利益) です。EPSは、企業が1株に対してどれだけ利益を生み出しているかを表す数値で、企業の収益力を直接的に示します。

この記事では、適正株価とEPSの関係性について、初心者にも分かりやすく解説していきます!

EPSとは何か?

EPS(Earnings Per Share)は日本語で「一株あたり利益」と言い、企業が発行している株式1株あたりの純利益を意味します。

例えば、ある企業が20億円 の純利益を出し、発行済み株式数が1億株だとすると、その企業のEPSは20円となります(20億円 ÷ 1億株 = 20円)。

EPSは企業の収益性を測る上で重要な指標の一つであり、一般的にEPSが高い企業ほど、投資家から高く評価される傾向があります。

適正株価とは?

「適正株価」は、企業の将来的な価値を反映した株価と考えられます。

もちろん、株価は常に変動するものですし、市場心理やマクロ経済状況など様々な要因が影響します。しかし、企業の財務状況や成長性などを分析することで、その企業が「本来」持つべき株価をある程度推定することができます。

適正株価を算出する方法はいくつかありますが、代表的なものとして、以下の3つがあります。

  • DCF法(割引キャッシュフロー法): 将来のキャッシュフローを予測し、割引率を用いて現在価値に換算することで適正株価を算出する方法です。
  • PER倍率法: 同じ業種・規模の企業のPER(株価収益率)を参考に、EPSを元に適正株価を算出する方法です。
  • 純資産価値法: 企業の資産総額から負債を差し引いた純資産額を、発行済み株式数で割った値を適正株価とみなす方法です。

EPSと適正株価の関係性

EPSは、企業の収益力を示す重要な指標である一方、適正株価は、企業の将来的な価値を総合的に判断したものです。

一般的には、EPSが高い企業ほど、高い成長性や安定した収益基盤があると見なされ、市場から高く評価される傾向があります。そのため、EPSが高い企業は、適正株価も高くなることが多いです。

しかし、EPSだけで適正株価を判断するのは危険です。企業の業種、成長性、経営戦略、競争環境など、様々な要素が株価に影響するため、多角的な分析が必要です。

EPSとPER倍率の関係

「PER(株価収益率)」は、株価をEPSで割った値で、企業の株価がその企業の収益力に対してどれだけ評価されているかを表します。

PER倍率が高いということは、市場から高い成長性や収益性が見込まれていることを意味し、逆にPER倍率が低い場合は、低く評価されている可能性があります。

EPSとPER倍率の関係性を理解することで、企業の株価が適正かどうかを判断することができます。例えば、同じ業種でEPSが100円の企業Aと50円の企業Bがあるとします。

  • 企業AのPER倍率が15倍であれば、株価は1,500円(100円 x 15倍)となります。
  • 企業BのPER倍率が10倍であれば、株価は500円(50円 x 10倍)となります。

この例では、企業Aの方がEPSが高く、市場からも高い評価を受けていることが分かります。

ただし、PER倍率はあくまで相対的な指標であり、業種や企業の成長性によって適切な値は異なります。

適正株価を算出する上での注意点

適正株価を算出することは、投資において重要な判断材料となりますが、あくまで予測であり、将来の株価を正確に保証するものではありません。

適正株価を算出する際には、以下の点に注意が必要です。

  • 将来予測の不確実性: 経済状況や企業の経営戦略など、様々な要因によって将来の業績は大きく変動する可能性があります。
  • 情報の不足: 企業の財務情報や将来展望に関する情報は、必ずしも完全であるとは限りません。
  • 主観的な判断: 分析方法や評価基準によって、適正株価は異なる結果となる場合があります。

参考文献

「企業価値の分析」 – 日本証券業協会

EPSが高い企業は必ずしも良い投資対象か?

EPSが高い企業は、収益性が高く成長性が見込める可能性がありますが、必ずしも良い投資対象とは限りません。

PER倍率が高い企業は割高なのか?

PER倍率が高い企業は、市場から高い期待が寄せられていることを意味しますが、必ずしも割高であるとは限りません。

適正株価はどのようにして算出するのか?

適正株価は、DCF法、PER倍率法、純資産価値法など、様々な方法で算出することができます。

投資判断の際には、EPSだけでなくどのような要素を考慮すべきか?

投資判断の際には、EPSだけでなく、PER倍率、ROE(自己資本利益率)、財務状況、経営戦略、業界動向など、多角的な要素を考慮することが重要です。

株価が適正株価を上回っている場合、どうすれば良いのか?

株価が適正株価を上回っている場合は、「割高」と判断される可能性があります。

この場合、売却を検討することも選択肢の一つです。

株価が適正株価を下回っている場合、どうすれば良いのか?

株価が適正株価を下回っている場合は、「割安」と判断される可能性があります。 この場合、買い増しを検討することも選択肢の一つです。

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